介護施設や在宅介護にて食事を提供する際に気を付けなければならないことがあります
高齢者の方、障がい者の方の身体状況は様々です
これを理解しておけば絶対に安全というのは無いと思います
このことだけは理解しておいて欲しいと思います
少しでも利用者様の負担にならず、事故が起こりにくい食事介助の方法を解説します
食事形態
まず理解しておきたいのが食事形態です
利用者様の身体状況により分けられます
食事形態を分けるのには理由がありますのでしっかりと理解しておく必要があります
・普通食
・刻み食
・ペースト食(流動食)
このように食事形態は主に3種類あります
細かく言うと、まだまだ種類はあります
・普通食は、いわゆる普通の食事です。我々が食べている食事と一緒です
・刻み食は、文字通り刻んでいる食事です。おかずが刻まれています
一口サイズ、小刻みなど刻み方は色々ですね
利用者様に合った大きさに刻みます
・ペースト食は、流動食とも言うように形がなくスプーンで、すくうと流れるような感じの食事です
主に、嚥下機能や咀嚼機能の著しい低下が見られる方の食事です
このように、利用者様の身体状況により食事形態を変えます
より食べやすく、より安全に、利用者様の負担にならない事が目的です
姿勢
食事を食べる際の姿勢についてです
介護施設での食事となると車椅子もしくは椅子に座って食べて頂く事が殆どではないでしょうか
まれに体調不良等で離床ができずにベッド上で食べて頂く場合もあります
では車椅子や椅子に座って頂く際に気を付ける事は何でしょうか
深く腰掛ける
足や腰(臀部)が前に行きすぎないように深く腰掛けて頂くことが大事です
深く腰掛けることで適正な姿勢のポジションがとれやすくなります
適正なアゴの位置
写真の様にアゴを上げすぎると飲み込む事が難しくなります
そして気管が開くため食べ物が気管に入りやすくなり誤嚥が起こります
逆に前屈みになりすぎると背筋も曲がり腹部が圧迫され食べにくくなります
こちらも誤嚥に繋がるケースがあるので注意が必要です
首や背筋が固まってしまい適正な姿勢が取れない利用者様も沢山いらっしゃいます
クッションや枕などを利用し適正な位置を確保しましょう
テーブルや椅子の位置
テーブルの位置や椅子の位置にも留意し食事をして頂きましょう
テーブルの高さは机の上に手を置いたときに肘が90度になるように合わせる
身体とテーブルの間は拳(こぶし)1個分あけるのが望ましい
椅子の高さは深く腰掛けたときに足の裏が地面にピッタリと付くように合わせる
車椅子使用の場合も同様にすると良いでしょう
食べて頂く際の注意点
体調を確認する
見た目や声掛け等で体調を確認します
意識レベルの低下や熱発などを食事前に確認して下さい
異変があれば血圧や検温などのバイタルチェックが必要です
何も確認せずに食事を提供すると事故の原因になります
体調不良になるとADLの低下が懸念されます
嚥下機能や、咀嚼機能の低下に影響することもあります
飲み込みを確認する
嚥下や咀嚼の状態は良いのか確認します
そして確実に飲み込んでから次の食べ物を提供するのが鉄則です
飲み込む前に次の食べ物は提供しないようにして下さい
口の中や喉の動きに注目し確認して下さい
次々に食べ物を入れ込むと窒息の原因になります
ペースト食などの咬まなくても喉を通る物でも咀嚼して頂く必要があります
咀嚼することにより舌などの機能が連動しますので嚥下機能を促す効果があります
声掛けの重要性
声掛けはとても重要です
意識レベルの確認、覚醒状態の確認、食事をしているという認識、何を食べているのかを認識してもらいます
※過度に声を掛ける必要はありません。口に食べ物が入っている時は無理に話しかけることはありません。最低でも何を食べるのか、体調が悪そうであれば調子はどうなのか話しかける必要はあるでしょう
今から何を食べるのかを意識してもらうことにより噛む力も違ってきますし飲み込む力も違ってきます
今何を食べているかの認識はとても大事です
むせ込みがあれば一旦休憩する
むせ込みや咳き込みがあれば一旦食事を中止(休憩)しましょう
そして確実に症状が治まれば食事を再開します
介護の仕事は時間に追われる事が多いです
心が、はやる気持ちは分かりますが利用者様の身体状況を観察しながら食事介助して下さい
まとめ
食事介助の際、気を付ける事を書きました
など気を付ける事は多々あります
全て疎かにはできないことです
介護の仕事は時間に追われる事が多いです
はやる気持ちも分かりますが急がないようにしましょう
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